理工学部は、「物質」「機械」「情報」「生命」「航空宇宙」といった、世界的に注目されている分野を学ぶことができます。基礎学問の幅広い習得を徹底しながら、現場につながる実学と最先端技術を学ぶ場を提供し、これからの人間社会に貢献できる、幅広い視野と国際感覚を持ったエンジニアの育成をめざしています。
3D CADや3Dプリンターなど先進的な機器によるものづくり分野から二足歩行での自動走行可能なロボットを制作するロボット分野、さらに環境に配慮したハイブリッドエンジンなどの環境工学分野、ブレーキや高温機器の設計といった安全工学分野まで、機械工学に関する幅広い知識と専門性の高い技術を実践的に習得します。
医療機器、情報機器製造のキーである微細加工技術においてメリットとなる超音波震切削を研究。CATIAを使用し超音波振動切削装置を設計する試作研究も行っています。
CATIAで図形データを描き、NC切削加工機で発泡スチロール模型を制作、消失模型鋳造で鋳造品を作ります。従来1カ月以上かかる試作品を半日ほどで制作します。
センサーで障害物を感知し、進行方向の情報を把握して自動的に目標地点に到達できる、自動走行可能なロボットを製作。試作を通してロボットの構造や制御の技術を高めます。
モーターと水素燃料電池の最適な組み合わせを見つける研究や、モーターと原動機付自動車を組み合わせた後付式小型ハイブリッドエンジンシステムの開発に取り組んでいます。
CO2の削減などが期待されるディーゼルエンジンの多様な燃料の燃焼研究、低排出ガス化、低燃費化研究、ディーゼルエンジンとのハイブリッドシステムなどを研究しています。
ブレーキの振動?騒音に関する低減技術を中心に、操縦性と安定性、乗り心地などに関する研究、振動が拡大する自励振動など、予防安全の性能向上に不可欠な研究に取り組みます。
機器の安全設計や信頼性の確保のため、高温に熱した材料に引っ張りながらねじる等複数の異なる負荷を繰り返し加える疲労試験を行い、高温機器の安全で効率的な設計に役立てます。
総合工学の代表とも言える航空宇宙工学分野。熱力学?材料力学?機械力学?流体力学を基本とする「機械系4力学分野」をベースに、航空宇宙工学分野に特化した専門分野だけでなく他の分野にも応用可能な学問分野についても幅広く学ぶことができます。飛行機やヘリコプターの知識を身につける「航空工学分野」、ロケットや宇宙機の知識を身につける「宇宙工学分野」を筆頭に、「システム工学分野」「制御工学分野」「材料工学分野」の知識の習得も図ります。さらには座学からだけでは得られない知識を「設計?製作分野」「CAE分野」での実地経験および実験科目での実習を通して補うことによって、幅広い知識と応用力、また問題把握能力や問題解決能力を養います。
基礎的な機械系4力学に加えて、航空宇宙工学分野に特有かつ必要不可欠な高速空気力学について学びます。高速で飛ぶ飛行機やジェットエンジンの高速内部流れ等を理解する上で必須の学問分野です。
固定翼航空機の基本的な構成、空気力の推算方法、航空機の運動方程式及び航空機の運動特性に関する知識を学習することで、固定翼航空機の性能、安定性、操縦性に関する基本的な知識を習得します。
宇宙機の打ち上げに必要不可欠な固体ロケットや液体ロケット、また最新のハイブリッドロケット等のロケットシステムに関する基礎知識、さらには打ち上げに必要な地上システム等について学びます。
世の中には生態システム、経済システム、生産システム、コンピュータシステム等さまざまなシステムが存在します。その仕組みや性質、信頼性について基本的な考え方を理解し、航空宇宙工学分野への応用力を身につけます。
身の回りに存在する機械?装置類の自動化、高性能化に必須で、航空機や宇宙機などの自動操縦にも必要不可欠な制御技術について基礎知識を身につけた後、コンピュータ実習を行うことによって理解を深めます。
設計力はものづくりのために極めて重要な能力です。ここでは火星軟着陸用パラシュートを自分で設計製作し、落下試験を通して性能評価を行うことでものづくりに必要な設計力および製作力を身につけます。
ロケットによる打ち上げ時の過酷な振動?音響環境や宇宙空間での過酷な熱環境から宇宙機を守るためには、コンピュータによるシミュレーションが必要不可欠です。実践を通して技術力を身につけます。
現代の快適な暮らしを支えている情報科学とエレクトロニクスを基礎とし、情報システム分野では情報理論やコンピュータの仕組みといった基礎理論や、ネットワークの設定やサーバ構築などの応用を身につけます。また電子システム分野では、電子デバイスの設計?製造、知能ロボットシステム、福祉工学に関する研究などを、実習や演習を中心に最新の学習環境で学びます。
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ネットワークの設定、ネットワーク上の各種サービスを提供するサーバ機能の構築について演習し、ネットワークサーバにかかわる知識や、サーバを構築できる技術を身につけます。
情報の伝達や蓄積の効率性、信頼性、安全性向上のための技術の基礎理論である情報理論について学びます。
コンピュータの仕組みから、情報システムの設計方法、開発技法まで段階を追って学びます。最終的には、Webベースの情報システムを実際に開発します。
情報システム分野で使用する3D対応のパソコンが50台導入されており、3Dコンテンツを自分自身で作製し、立体映像として確認することができます。
知能ロボットシステムが外界や自分自身の状態をどのように計測するかを、計測工学に関する基本から、実際のロボットで行われている事例まで学びます。
各種電子装置の基本となる半導体電子デバイスについて、その特性を学びます。授業中に随時演習が行われ、学生は自身の進度を確認しながら学べます。
電子回路?装置の基礎から、組み込みシステム、ロボティクスまで段階を追って学びます。学生自身がシステム設計を行う課題もあります。
独居高齢者がきちんと服薬していることを遠くに住む家族が確認できるように、スマートフォンやタブレットを用いた服薬支援アプリケーションの開発?研究を行っています。
バイオサイエンスの研究対象は多岐にわたり、興味や目的に応じてさまざまな分野にチャレンジすることができます。植物の生理機能やバイオ燃料生産について学ぶ「植物分野」、生命現象の基礎や微生物の活用について学ぶ「微生物分野」をはじめとして、「生命工学分野」ではワクチンや人工血管など医療に関連する研究、「動物分野」では発達障害の神経病態の解明、「食品分野」では食品の機能性の研究、「化学系分野」では物質の創製と再生に取り組む研究など、幅広く学べるカリキュラムを用意し、最先端の生命科学に触れながら、社会のニーズに応える能力を養成します。
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植物ホルモンの化学と生理機能、接ぎ木接着や切断された植物組織の修復に関する研究、植物における病害抵抗性誘導機構、微細藻類を用いたバイオ燃料生産の基礎研究などを行っています。
酵母を使った染色体維持機構の分子レベルでの解明、放線菌など微生物由来の生理活性物質の探索、細菌ウイルスを用いた感染防御法の開発など生命現象の基本を探求したり微生物を社会に役立てる研究をしています。
人体内で抗原として働く物質を食用植物に組み込んだ「食べるワクチン」の開発や、人工血管の挙動や内壁構造を生体血管に近づけるための研究に取り組んでいます。
分子生物学や生理学、機能形態学、行動薬理学等さまざまな手法を用いて、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の神経病態の解明および新規診断?治療法の開発を行っています。
椎茸などに含まれているスフィンゴ脂質(複合脂質)や畜産物由来のタンパク質の生体調節作用、および鳥卵の代謝物の生理機能を研究しています。
化学分野では、使用済みのプラスチックを新たな生産原料に変換するケミカルリサイクリングの研究、植物ホルモンなどの有機天然化合物の化学合成や構造決定を主として行っています。