2021.03
ICTを使いこなすようになったのは、 コロナというきっかけがあったからかも。
—— 授業 with コロナ
世界に、日本に、大変なことが起きている。
大学生活だって、以前と全く同じというわけにはいかなくなった。
けれど、だからこそ、経験できる、学べる、
成長できることもある。
だから、大丈夫。私たちは、しっかり前を向いている。
———そんな、新しい日常を過ごす、
帝京大生の姿をレポートします。
新型コロナウイルスが問題になってきたのは、3年の春休みのころです。
春休みはそのまま延びていって、4月は全く授業がなく、ゴールデンウィークも過ぎていきました。「このまま大学3年が終わっちゃうのかな」と思い始めたころ、オンラインで授業が始まりました。
オンライン授業は、始まってすぐの頃はあらかじめ用意された講義のレジュメと音声が流れるものがほとんどでした。わからないことをその場ですぐに聞けないので、最初は不便だと感じましたね。
ただ、いつ受講してもOKです。そのころには塾講師のアルバイトも減っていたし、趣味のライブも中止続きで行けません。家で過ごすことが多くなった時間を、上手く活用して受講するようになると、段々と自分の時間が増えたと感じるようになりました。
授業がオンラインになると、それまで先生が印刷してくれていた授業のレジュメなどは、自分で印刷しなければならなくなりました。紙やインクの出費を抑えるために、タブレットを買おうと考え始めました。
大学には、連絡事項を知るだけでなく、いろいろな申請ができる学内ポータルサイトがあります。その学内ポータルサイトに、ある日、給付金申請の通知が届きました。
これでタブレットを買おうと、早速手続き。手続きは簡単で、口座番号を入力したら終わりでした。それから1カ月くらいで給付金が振り込まれました。
給付金で買ったのは、iPadとApple Pencilです。いろいろと便利でしたね。春期の後半には対面授業もできるようになってきました。春期は週1時間の授業のために通学していました。そうすると、どうしても隙間時間が増えますよね。
タブレットを買う前も、通学途中にスマホでオンライン授業を聞いて、プリントアウトした資料を見て、なんてこともやっていたのですが、やっぱりやりづらい。また、空き時間に、他のオンライン授業の課題をやらなければならないときもあります。
それがタブレットなら、音声を聞きつつ、画面でレジュメを見て勉強できる。その日は使わない他の授業のプリントなども、ひとつにまとめて持ち歩けます。
また、授業でグループワークなどもあるのですが、タブレットはスマホより調べやすく、パソコンほどかさばりません。みんなで画面を共有することもできました。
オンライン授業は、わからないことを周りにすぐ聞けなくてイヤという友達もいます。自分のパソコンを持っていない他大の友達からは、家族とパソコンを共有しなければならない不便さも聞いています。私も、最初はオンライン授業に不便さを感じていました。
でも、今は、オンラインで普通に授業を受け、学内ポータルサイトで情報を得て、申請などもして、タブレットを使いこなす毎日です。
コロナというきっかけがなかったら、PCやタブレットといったいわゆるICT(情報通信技術)の仕組みをこんなに活用してなかったかもしれません。それは、私も友達も、そして先生も、きっと一緒だと思います。
新型コロナウイルスによる家計が急変した学生への緊急特別支援金
緊急特別修学支援金
※ 2020年度のみ実施した支援です
教育学部 初等教育学科
初等教育コース
3年生(取材当時)
平尾樹さん