2024年12月17日
2024年11月2日(土)より、国立科学博物館(東京都台東区)で開催されている特別展「鳥」に、帝京大学文学部心理学科が管理する実験装置「スキナー箱」を出展しました。国立科学博物館としては初めての鳥類をテーマとした本展で、貴重な鳥標本を数多く展示し、鳥類の起源や進化的過程を紹介するだけでなく、行動や学習の仕組みにも焦点を当てた新しい視点を提供しています。
本展では、鳥類の起源や進化、多様性を、最新の系統分類に基づいて剥製標本などを用いて紹介しており、渡り、托卵、繁殖、採食方法といった特徴的な生態を取り上げ、鳥類の多様性などを詳しく理解できる内容となっています。
特に本展示では、鳥類の分類や形態だけでなく、行動や認知の仕組みにも焦点を当てています。本企画は、博物館担当者の熱意に加え、本学心理学科教授 草山太一と同学科准教授 脇田真清の協力により実現しました。本学が提供したスキナー箱は、ハトがボタンを押すことで、YesかNoであるか判断を示すことができる装置です。その仕組みは、まるでドラえもんに登場する「ほんやくコンニャク」や「動物語ヘッドホン」のように、動物の心に触れることができる心理学の実験ツールとも言えます。実際に、ハトがピカソとモネの絵画を見分ける能力を持つことも、この装置を用いた実験で明らかにされています。
本展を通して、鳥類の多様性や魅力をより多くの方がたにお知らせしていくとともに、心理学の実験が持つ面白さについても紹介できる貴重な機会となることが期待されます。本展示は2025年2月24日(月)まで開催されていますので、皆さまぜひ会場でご覧ください。
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(撮影:脇田真清)